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インターネットPCIT(親子相互交流療法)を無事終えました。

[2021.01.19]

児童精神の臨床に携わる先生方にご指導いただき、昨年9月より継続的に実施させていただいたPCIT(親子相互交流療法)を1月17日、18日で無事修了することができました。直接ご指導下さった先生方お二方、及び治療に協力的に関わってくださった対象のお子さんのご両親に感謝いたします。

PCIT(親子相互交流療法)とは

PCITは、治療室内で親(養育者)が子どもに直接遊戯療法(プレイセラピー)を行い、セラピストは別室からマジックミラー越しにトランシーバー等を使って親にスキルをライブコーチ(ペアレントトレーニング)をする心理療法で、1970年代にアメリカで開発され、世界中に広がっていった心理療法です。近年では、オンラインで実施するインターネットPCITも普及し始めており、今回は3歳のお子さんとご両親を対象に、全てzoomを利用したオンラインで実施しました。1セッションの長さは1回60分から90分であり、通常12~20回で終了します。今回の症例ではCDIはティーチングセッションを含め計6回、PDIは治療後セッションを含めて計7回行いました。

プログラムは「特別な遊びの時間 special play time」のなかで、親が子どものリードに従うことによって、親子の関係を強化することを目的とした前半部分(子ども指向相互交流 Child-Directed Interaction: CDI)と、CDIで獲得したスキルを維持しながら、よい命令の出し方や子どもがより親の指示・命令に従えるようにする効果的な「しつけの仕方」を指導し子の問題行動をターゲットにその減少をはかる後半部分(親指向相互交流Parent-Directed Interaction: PDI)の2段階に分かれており、それぞれ、親がスキルを学ぶティーチと、ライブコーチングを受けながら親子で遊ぶコーチのセッションがあります。まず前半のCDIを通じて、養育者が子主導の遊びに一旦合わせながらお子さんの望ましい行動を褒めたり、望ましくない行動を無視したりと行った方法を十分に習得していきます。各セッション間には宿題があり、治療中の親子は家で宿題をすることを求められます。主な養育者がCDIで学んだスキルを一定レベルまで実践できないと、反対に子に命令を出すPDIの段階へ進めないように作られています。またPDIに進んでも同様にPDIスキルを評価され、一定レベルまで達成しないと修了できません。またプログラム中は毎回、日本語版アイバーグ子どもの行動評価尺度(ECBI)を用いて、養育者が取られている子どもの行動面の問題のレベルを評価し記録していきます。

PCITを貫徹するには、かなりの時間とエネルギーを要するため親御さんの熱意が不可欠ですが、セッションが進むごとに、お子さんの成長が実感できるようになり、子育てに悩まれている親御さんも徐々に場をコントロールする自信を深められていくのが目に見えてわかるのでので非常にやりがいを感じられる心理療法だと思いました。

引用:PCIT-JAPANのページ

PCITについて

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