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院長ブログ

もしかして冬季うつ病(季節性うつ病)?(2021.02.01更新)

「冬になると気分が落ち込む」という方がいらっしゃいます。「寒いから甘えているだけ?」と自分を責めていませんか。

いいえ、もしかしたら冬季うつ病(季節性うつ病)かもしれません。

冬季うつ病(季節性うつ病)とは

冬季うつ病とは秋から冬にかけて、気分が落ち込むようになり、春になると寛解するということを繰り返す方のことを言います。冬季うつ病はDSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)では、「特定不能の抑うつ障害、季節型」に分類され、季節性うつ病、季節性感情障害(seasonal affective disorder; SAD)などと呼ばれることもあります。この病気は日照時間の減少が関与していると言われており、実際、高緯度地方で増加することがわかっており、日本における有病率は2%前後とされています。

冬季うつ病(季節性うつ病)になりやすい人は?

  • 高緯度地方の方
  • 若い方(とりわけ20代前半)
  • 女性

などが冬季うつ病になりやすいといわれています。

冬季うつ病(季節性うつ病)の原因は

原因は不明ですが、脳の神経伝達物質であるセロトニンの神経機能異常と、体内時計の調節障害が関連していると言われています。

冬季うつ病(季節性うつ病)に特徴的な症状は

  • 無気力
  • 過眠(寝ても寝ても眠い)
  • 過食
  • 体重増加
  • 炭水化物や甘いものが食べたくなる

冬季うつ病(季節性うつ病)の診断

冬季うつ病(DSM-5の「特定不能の抑うつ障害、季節型」)と診断されるためには下の4項目が満たされる必要があります。

  • うつ病における抑うつエピソードの発症と、冬という時期(または特定の季節)に時間的関係がある
  • うつの症状が、春(または特定の季節)に寛解する
  • 直近の2年間に、そのエピソードが2回起こっており、その期間に非季節性抑うつエピソードが起きていない
  • 生涯を通して、冬季(季節性)抑うつエピソードは、非季節性エピソードよりも十分数が多い

冬季うつ病(季節性うつ病)の対策と治療

日照時間が密接に関係していると言われる冬季うつ病に対しては、意識的に太陽光を浴びることは有効と考えられています。しかし実際、冬になかなか太陽光を浴びることが難しいので、人工的な光(ライト)を浴びる治療として高照度光療法という治療が行われています。冬季うつ病に対する高照度光療法は、病院またはご家庭で、連日早朝1〜2時間程度、2500〜10000ルクスの光を浴びるという方法で行われます。

光療法が無効であったり行うことが難しい場合、通常のうつ病治療に準じてSSRIなど抗うつ薬も有効性が確認されています。抗うつ薬の詳細はうつ病のページをご覧ください。

また、セロトニンというホルモンは、トリプトファンというアミノ酸から作られるので、バナナ、大豆製品、乳製品、肉類などを意識して食べてみても良いかもしれません。

冬季うつ病(季節性うつ病)の予防

症状出現前の秋の初め頃より高照度光療法を開始することで、発症を予防できるという報告があります。

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